24.02.07.

ライティングの練習と、自分にとって覚えておきたい出来事を書き留めておくためにデジタル日記を始めました。幼い頃から、メモ帳や日記帳の類は、大抵買って数日で単なる落書き帳に変えてしまっていた自分ですが、三日坊主で終わらないように、なんとか気を配っていきたいところです。

 もうお正月が終わり、と思ったら節分も終わっていて、椿やサザンカ、そろそろ梅なんかもぽこぽこ咲いてきています。これが桜になりツツジになり...、と季節の移り変わりと自らの歩みの鈍さを感ずるのだなあと思うと今の時点で気が重いです。

 文春文庫の長野まゆみ著「鉱石倶楽部」を読みました。詩的で不思議なお話の詰まった素敵な本でした。読んだ端から、自分も「美味しそう」という基準で鉱石標本を選んで購入したくなってきます。宮沢賢治が好きな方に特にオススメしたい一冊です。ところで、自分の好んでいる作品の中で時たま発される、宝石ってキラキラしてて美味しそう、とか綺麗な石を見ると舐めたくなる、というような割とぶっ飛んでるような言説にも共感を覚える側になりつつある、もしくはもう既になってしまっているのだな...、と思いました。食欲の悪魔。

 徳間書店の陳江洪(チェン・ジャンホン)作・絵、平岡敦訳「ハスの花の精リアン」も読みました。水墨画風の筆運びや鮮やかな色使いに魅力を覚えます。お話の方も教訓譚という趣で面白かったです。このお話は大まかな翻案元となる原典が存在するのでしょうか? 表紙と題名に惹かれて手に取った後、訳者の名前に見覚えがあると思い調べたら、光文社古典新訳文庫の「オペラ座の怪人」と同じ方でした。なんだかじんわりと嬉しいです。