24.03.17.

恐ろしいことに、前回の記事から1ヶ月ほど経っていたようです。その辺りの時間の早さ、時間感覚の鈍さも大分おっかないですが、一年でなくて良かったなと何処かで安堵している自分にも恐怖を禁じ得ません。
部屋を掃除したり、情緒の起伏が稀に見る乱高下をしたりと色々ありました。なかったかもしれないです(曖昧)。

角川文庫の夢野久作著「人間腸詰 夢野久作怪奇幻想傑作選」をkindleで読みました。どれも凄まじい出来の作品ばかりでしたが、個人的に一番「押絵の奇蹟」が印象深いです。お話の締め方が、同作者の「瓶詰地獄」を想起させるものがありました。でも、作中であまりに陰惨で救いがたいものが描かれていて、この書籍の収録作の中で読後に一番落ち込んだのは「空を飛ぶパラソル」でした。表題作も「支那米の袋」を思い起こさせるような怖い作品だったけども。

そういえば、kindle版の青空文庫で、「冥土行進曲」の単品?も読んでいました。奇妙極まる謎と、ハラハラとさせるエンタメ要素を随所に散りばめた名作でした。タイトルに惹かれたのみで、今作にまつわる一切の情報を見ぬまま読み始めましたが、それで良かったように思います。